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税理士コラム

夢の実現をサポートする2014年05月01日

今年1月からスタートした、弊社代表の野本による「オーナー経営者のための お金が増える経営」セミナーが、おかげ様をもちまして大盛況で、計6回の開催で約300名のご参加をいただいております。

税理士でありオーナー経営者でもある野本が、会社とオーナー経営者様個人との両面に焦点をあてながら、42年間の経営者人生の集大成として、成功する経営哲学、節税、資産の保全・運用などをお伝えしております。

そして、さらにご興味をお持ちいただきました参加者の方々には、それぞれの会社・オーナー経営者様個人に合わせた、代表の野本による個別相談会も別途ご用意しております。

実践から生まれたノウハウ

先日、個別相談会にご来社されたA社長を、青山のオシャレな本社ビルに訪ねました。

40代前半のA社長は、現在、全国30店舗でエステ業を展開され、設立10年目にして約20億円の売上を達成。ここ2、3年で利益体質に転換され、今期は約30億円の売上を見込んでいるとか。

話を進める中で、とてもユニークな経営戦略を披露してくださいました。

『新店舗の候補地が見つかると、実際に出店する前に、その地域で女性スタッフの求人広告を出すんです。若い女性の応募が殺到するようであれば、すぐに出店を決めます。そういう場所が他にもあれば、同時に数店舗出店することもあります。逆にこの条件に合わなければ、無理をして出店に踏みきることはありません。応募者数が、エステの来客数に比例するからです。今まで、この考え方は、一貫してきました』

また、経営の安全度を簡単にチェックできる数字についても、次のようにお話していました。

『難しい経営分析は分りませんが、ただ一つだけ常にチェックしている数字があります。全体の売上高に対する前受金(お客様から最初に一括でいただくサービス料金)の残高の割合です。これが、売上高の10%以内に収まっていれば、まず心配はいりません。前受金は、言い換えればお客様からの借入金です。エステ業界特有の、施術をしていない分のサービス料金の返金が発生しても、この範囲内であれば資金繰りに支障をきたす事態にはなりません』

100億円企業の夢

業種ごとに、必ず押さえておきたい数字があります。市販本に書かれている、業種ごとの利益率、経費率、人件費率、回転率などの通り一遍の分析値ではなく、A社長が実践の中から肌で感じ掴み取った数字こそ、真の経営発展・存続にとって本当に意味あるものではないでしょうか。

一方、100億円の売上を達成したいという夢を聞きながら、少し気になったこともありました。

それは、今現在、経理事務を安心して任せられるスタッフが一人もいない、ということです。他人がうらやむような20億円の売上を達成しながら、A社長が自ら経理事務や給与振込みを行い、試算表など会計データの作成は税理士に丸投げしているとのこと。

はたして、このままの状態で夢の実現は可能なのか。将来の税務リスク、経営リスクにつながりはしないものか。間違いなく、経理は経営発展を支える大事な要素の一つなのです。

この度のご縁を大切にしたい

まさに今が、経理事務に思いっきりメスを入れ、100億円の売上規模に耐えうる経理事務の基礎・土台を作り上げる絶好のタイミング、と直感しました。大きくなってから取りかかったのでは、今の何倍ものパワーがいる、と。

建物が大きくなればなるほど、その基礎工事の良し悪しが後々の耐久性を左右します。基礎がしっかりしていればこそ、初めてその上に立派な家が建つのです。

自社の経理事務は自社内で完結する。それも、「誰でも、同じように、簡単に」処理できる仕組みを作る。あるいは、初めから割切って考え、経理事務を完全にアウトソーシングしてしまうのも一手かもしれません。その時は、A社長の経営判断に必要な会計データがいつでもどこでもリアルタイムに見られるようにする必要があるでしょう。

この度のご縁は、私どものスタッフが行ったポスティング広告を、A社長が手に取っていただいたことが始まりでした。近い将来、100億円の売上目標を達成したとき、「あの時のご縁があったから……」と言っていただけたら最高です。

税理士 佐藤 修一

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