社員へ仕事を与えない経営者様_{2015年07月14日}

40代不動産業の経営者様のお話です。

創業29年、不動産の売買から仲介、管理業務まで幅広く事業を展開されている会社です。
会長のお父様から約8年前に事業を引き継がれた2代目の経営者様です。

この経営者様は、独特な人材育成方法を実践されています。
新しい社員が入社すると、基本業務を教えた段階で仕事は与えず自分で勝ち取れと突き放します。
すぐに辞める方もいらっしゃるそうですが、やり方は決して変えません。

新しい社員が入社して、おおよそ2週間が過ぎるとハッキリ明暗が分かれるそうです。
長く勤務される方は、周りの先輩へ何とか結果を出したいと必死に頭を下げ教えを乞う。そして、
必ず結果を出す。
一方、すぐに辞める方は、やり方を否定してばかりで結果を出さずに会社へ来なくなる。

この経営者様はおっしゃいます
「仕事は他人から与えられるものではなく自分で勝ち取るもの。毎月給与として振り込まれるお金
を自分の成果としてもらう意識がなくては我々のような中小企業はすぐに潰れてしまう。」

後日教えていただいたのですが、実はこの育成方法は経営者様ご自身が入社した際に、当時の社長
から指導されたものだったそうです。
実際に体験して、自分の無力さを自覚しどうしたら仕事を勝ち取ることができるのか、どうすれば
周りの方に協力してもらえるのか、ご自身で考えるようになられたそうです。

一緒に働く社員を本当の意味で守るということは社員へ仕事を与え続けることではないと
この経営者様から教えていただきました。

本日も私どものブログをお読みいただきありがとうございました。