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税理士コラム

電子化の大波に乗る2015年02月01日

昨年末に見た日本経済新聞(電子版)の記事が、ふと頭の中をよぎりました。

領収書の電子保管、企業に認める 税務規制を緩和15年にも、コスト削減に追い風

『政府は、税務調査の証拠となる領収書や契約書の原本を原則7年間保管するよう企業に義務付けた規制を、2015年にも緩める方針だ。3万円以上の場合に紙のまま保管するよう求めていたが、スキャナーで読み取って画像データを保存すれば原本を捨てられるようにする。(中略)
大量に発生する領収書や契約書の保管に悩んできた企業にとっては、倉庫代や運搬料など保管コストの大幅な削減につながりそうだ。(中略)領収書や契約書の電子保存が広がれば、病院の処方箋や学校の教材などの他分野でも電子化に弾みがつく期待もある』

書類を全てデータ化

私どもの事務所は、スタッフの外出時・帰社後、その机上にあるものといえぱ、パソコン画面、電話、卓上カレンダーのみです。いわゆる書類(ペーパー)は、一切ありません。
5年ほど前に、お客様企業ごとの専用ファイルを用いた紙ベースでの顧客情報管理を廃止し、定款、謄本、決算書等の税務会計に関する書類は全てデータ化し、国内でも最も安全といわれるデータセンターに預ける方式に切り替えたからです。
帳簿チェック、決算申告、日々の相談業務等においては、以前のようにいちいち専用ファイルをロッカーから引っ張り出さなくとも、パソコン上でデータセンターにアクセスし、簡単・手早く閲覧しています。
また、このデータセンターの利用は、専用のID・パスワードを入力することでお客様企業サイドでも可能となっております。例えぱ、銀行提出用の決算書が急に必要になったり、登記事項の変更のため定款や直近の謄本が見たい場合等、リアルタイムで自社の情報が閲覧・印刷できるため重宝いただいております。

ペーパーレス化の日常

手前味噌になりますが、私どもの事務所は常に先進的な業務改革・改善を実践しているので、同業の会計事務所様からモデル事務所の一つとして注目されてまいりました。
所長様やスタッフの皆様が事務所見学にみえた際に、まずビックリするのが、「机上や事務所内に全く書類がない!紙がない!」、ということなのです。これは、「会計事務所の宿命」とでも言うべき、膨大な量の紙ベースの保管書類が起因しているのかもしれません。少なくとも5年、10年と長期にわたり継続的なお付き合いをさせて頂くうえで、お客様企業の基本情報を確実に把握することは、より満足度の高い税務会計サービスをご提供するうえでとても大切なことなのです。ちょっと大げさかもしれませんが、「顧客情報は会計事務所にとっては宝物」と言えます。そして、顧問契約が続く限り大切に管理・保存され、紙ベースで蓄積されることが一般的なのです。
ペーパーレス事務所は、私どもにとりましては、ごくごく普通の光景なのですが、傍から見ると、特別に映るようです。

時代の変化に応じた業務サボート

ここで、抜群の業務効率アップとコスト削減を実現するぺーパーレス化の武器を、一つご紹介したいと思います。「モバイル給与」という、文字通り、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末で給与明細が確認できる、いたって単純明快なシステムがそれです。とりわけ、次のようなお客様企業に大好評・大満足でお使いいただいております。
・理美容業、エステ業、飲食業、歯科医院等多店舗展開をしている
・従業員数が10名以上いる
・若い年代のスタッフ様が多い
今後、ますます電子化が進んでいく中で、税務会計サービスにおける帳簿作成・決算申告業務のみに止まらず、お客様企業の総務・経理の周辺業務における二ーズにもお応えできるように、間口を広げた業務サポートを会計事務所としては念頭に置くべきなのかもしれません。

税理士 佐藤 修一

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