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税理士コラム

社内研修の中間報告2015年04月01日

今月号では、昨年9月1日にスタートした、 NMCグルーフ全社員参加の税務会計研修(2014年10月1日のコラムでご紹介)について、中間報告をさせていただきます。
8力月目に突入した現在、一人の脱落者を出すこともなく、「試算表を読めるようになる」という当初目標を何とかクリアできたのでは、と自負しております。
既に7回目まで終了した「確認テスト(試験時間90分)」は毎回70点以上の及第点を取らないと次のステップに進めない、という厳格な社内ルールがあり、赤点の場合には、100点を取るまで繰り返す再テストも行ってきました。

何とか様になってきました

ここでもう少し、研修内容を詳しくお話ししたいと思います。まず、3ケ月間を1クールとして、明確な月間到達目標が設定されていて、それを電子掲示板に掲載し、日々の研修のゴールを常に全社員に意識させるようにしております。
例えば、ここ1年間の月間目標は、次のようになっております。
<第1クール:9月~11月>
貸借対照表・損益計算書の基礎的な知識や構造、企業にとっての必要性を理解する。そのうえで、会計データを様々な角度から分析・検討することができ、良い点・悪い点が指摘できる。
<第2クール:12月~2月>
消費税の基礎を理解する。
貸借対照表・損益計算書から財務内容・経営成績を分析・検討し、資金の流れ、比率分析を含めた総合的な説明ができる。
<第3クール:3月~5月>
法人の決算及び税額計算(法人税、地方税、消費税)の基礎を理解する。さらには決算税額予測や節税提案ができるようになる。
<第4クール:6月~8月>
利益計画が立案できる。また、弊社税務会計サービス、モバイル給与の営業プレゼンテーションができる。
そして、この月間目標を確実に、段階的に達成するために、月曜日から木曜日の就業時間終了後の1時間半を有益に使った、研修スケジユールが綿密に組まれております。研修自体にもいくつかのバリエーションがあり、参加者のやる気を保ちつつ、最大限の効果を出すために工夫を凝らしています。ラインナップは、次の5種類となっております。
①課題研修・・・研修課題についてレポートを提出してもらい、それに対して講師が解読する。
②データ研修・・・会計データの読み取り訓練・ディスカッションを行う(年間100件の会計データを使う予定なので、通称100本ノックと呼んでいます)。
③税務研修・・・弊社の国税OB税理士が、各種税目について講義を行う。
④基礎知識テスト・・・税務会計の基礎知識について自宅学習し、その習得度をテストし、解説を行う。
⑤確認テスト・・・NMCグループが求める一定の税務会計レベルに到達したかを確認するテスト。 3ケ月に1回、成績優秀者トップ3には、ちょっとしたプレゼントもあります。
※なお、これらの研修はすべて動画配信しており、出張中の社員も、後日視聴できるようになっております。

簿記3級はスゴイ

私自身、今回の研修を進めていく中で、一つの発見、気づきがありました。改めて「簿記3級」の重要性を、しみじみと実感したことです。
課題レポートや確認テストを採点し、会計データの読み取り訓練・ディスカッションを聴いていると、簿記3級合格者とそうでない方では、明らかに何か違いを感じるのです。ベースが出来ているせいなのか、会計データを読み取る深さが違うというか、的を得た説明やレポート作成ができているというか、この先研修を進める中で伸び代があるというか・・・。
さらに、簿記の資格は、税務会計を仕事として志す人であろうとなかろうと、一生の財産になる知識の一つである、という感覚も自然に芽生えてまいりました。

三方良し

このぺースで残り4か月半、さらなるレベルアップを計れぱ、どの部署の社員でも、私が所属する税務会計部門のスタッフとして、お客様企業の会計データチェックや決算業務を担うだけの基礎を習得できるはずです。
同時に、各部署(税務会計部門、会計ソフト開発部門、コールセンター部門、会計事務所の経営支援部門)においては一段も二段も高いステージから、サービスと安心感をご提供できるのではないか、と。
お客様のため、 NMCグループのため、そしてスタッフ自身のため、まさに、「三方良し」の研修になりそうな予感いたします。

税理士 佐藤 修一

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