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税理士コラム

時代の半歩先を行く2017年05月01日

 ここのところ「働き方改革」という見出しやその関連記事を目にすることが多くなりました。

  • 働き方改革へ実行計画/政府 残業上 限や同一賃金/9分野で改革の方向性を明示(2017年3月29日付 日本経済新聞1面トップ)
  • 賃上げ、働き方両立探る/労働市場変 化に対応 春季交渉(2017年3月16日付 日本経済新聞1面トップ)
  • 働き方改革でどう変わる?/同一賃金 非正規救済、差別に罰則/在宅勤務  ITで柔軟に、指針改定(2017年3月29日 産経新聞配信Yahoo!ニュース)
  • NTT、契約社員に正社員と同額手当 食事補助を衣替え(2017年3月15日 朝日新聞デジタル)

チャレンジの軌跡

 弊社では、6年前の大震災直後から募集を開始した業務委託契約の「在宅スタッフ」が現在では36名になり、貴重な戦力として活躍しております。今となっては無くてはならない存在になった在宅さん(社内ではこう呼んでいます)は、単に育児・介護という理由から出勤できないだけで、税務会計のスキルや経験は正社員とまったく遜色がなく、中には会計事務所経験10年、20年選手もいらっしゃいます。
 また、ちょっと古い話にはなりますが、私が入社した29年前からすでにパート社員の戦力化に取り組み始めていました。その当時、会社として特に気を配り厳守したのが労働時間でした。ほとんどの方がまだ小さい子供さんがいたため、10時~16時が定番でした。時間が来るとピタッと帰る、そのためには昼休みを削ってでも物凄い集中力で仕事を仕上げる。結果として、抜群の費用対効果を生み出すことになります。
 そもそも弊社には、パート社員だから補助的な作業で良いという考えは毛頭なく、正社員とまったく同じようにお客様企業を担当し、会計データをチェックし、決算申告書を作成する。違いと言えば、労働時間に制約があるだけで、文字通りパートタイマーです。
 主体性を持って知的な仕事ができる、成果が伴えば時間通りに帰っても何も言われない、生産性が高ければ評価が上がり時給が上がる、そんな善循環が仕事のやりがいにつながり、生き生きとした表情で働いていました。
 正社員が彼女たちを補助者としてパート扱いしないように、呼び方も「さわやかレディーさん」と銘打って募集広告を出したり、社内では「レディーさん、レディーさん」と呼ぶように心がけておりました。

最後はやっぱり人です

 弊社のような小零細企業にあっては、まず何より人材を確保できるか、そして2、3年で戦力に育成できるか、それが上質の税務会計サービスを提供し続けるうえで重要な要素になります。
 昨今、経営者様にお会いする度に「人が採れなくて困っちゃうよ、募集をかけても全然こないし、人さえいれば仕事はいくらでもあるのに……」という切実な悩みを聞く機会が増えたように感じます。
 正に時代の流れ、今後少子化がますます進むにつれて、人手不足がより一層深刻さを増すのは間違いありません。売り手市場の採用の現場を痛感しつつも現実を直視し、古い雇用慣行にとらわれず柔軟に対応していかなければ、人材を確保すること自体が難しくなるのではないでしょうか。でも、最後はやっぱり人ですよね。

真の働き方改革

 創立以来43年間変わらない『経営理念』に、次のような一節があります(一部抜粋)。

  • 時代の変化を的確にとらえ常に変化対 応力を持ち続ける
  • 経営発展の秘訣は人材力の差である

 パート社員の戦力化の歴史に始まり、在宅スタッフの有効活用、正社員の在宅勤務や時短勤務の導入、派遣社員の活用とそこから正社員、契約社員への登用など。既成概念にとらわれない雇用形態、多種多様な勤務スタイル、そんな働き方が弊社にはあります。
 働き手の選択肢が充実していること、当然会社としては生産性をアップして利益を確保すること、そしてお客様企業への満足度の高いサービスの安定的な継続提供を実現すること。WIN-WIN-WINで真の働き方改革を実践・実現する。これからも時代の半歩先を走り続けてまいります。

代表社員・税理士 佐藤 修一

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